御在所1ルンゼ中又アイスクライミング

日程: 2018年2月12日
メンバー:  Mochi, Yuuki
ルート: 御在所岳1ルンゼ中又 (3ピッチ 130m)

行程
   4:50 宝塚出発
   7:05 御在所裏道登山口手前に車デポ、出発
   9:00 1ルンゼ取付き着(先行パーティあり順番待ち)
   9:40 登攀開始
   1ピッチ目 35m アイス〜ミックス(Yuuki)
   2ピッチ目 45m アイス(Mochi)
   3ピッチ目 50m アイス (Yuuki)
   14:00 登攀終了。片付け後、中道登山道へラッセル
   14:55 中道登山道へ合流
   16:30 下山

報告
三連休、元々計画していた錫杖岳が悪天候で流れたので、代わりに日帰りで御在所1ルンゼ中又へ。ここは例年なかなか発達が悪いのだが、さすがに今年は寒いだけあって氷も大きく氷結具合も良好。(ただし1ピッチ目は氷が途切れており途中からミックス登攀となった)その後は迫力満点ながら快適な氷となる。全装備を担いで3ピッチで登攀。終了後は短いラッセルで中道登山道へ抜けて下山。日帰りで手軽な御在所ながら、スケール100m以上の美しい氷で、ルート内容も素晴らしい中をチームオンサイトでスムーズに登攀でき、大変充実した記憶に残る登攀となった。以下、簡単に報告する。



アプローチ
早朝5時前に出発し、7時過ぎには行動開始。アプローチは歩き易く、藤内沢に入った後もラッセル無くサクサクと進んだ。なお1ルンゼ出合からすぐ上にも小氷瀑あり。取付きには先行パーティ1組おり、1ピッチ目ミックス部分で手間取っていたためだいぶ待たされた。

1ピッチ目 35m (Yuuki)
中尾根バットレス カリフォルニアドリーミングの取付き横からスタート。ナメ氷を二段越すと一旦氷が途切れ、ミックス登攀のセクションへ。岩角、草付きにバイルを引っ掛け灌木を掴んで左の岩を越えてさらに左へトラバース。アックスアイゼンでマントル返しはかなり恐ろしい。最後は岩溝内に辛うじて繋がった氷を経て大テラスへ。ミックス部分はかなり悪く、かつルートが右へ左へジグザグするのでランニング支点の取り方に工夫がいる。(氷が途切れた部分はよく探せば残置ボルトも使える)



2ピッチ目 45m (Mochi)
ビレイ点からテラスを右へトラバースし、そこから直上。見た目氷が薄そうだったが実際にはガッチリと厚く凍っており登り易い。途中垂壁部分で氷の表面がシャンデリア状でスクリューを決めづらく、しかもランナウトしていたためびびって往生したが、覚悟を決めて気合いで登りきり安定したテラスで支点確保。ここは緊張したが、これだけ大きな美しい氷を登るのは初めてにもかかわらず、全体として非常に快適なクライミングだった。ただ、濡れたロープが凍って硬くなってしまい、フォローのビレイでロープを上げるのに相当苦労した。ドライ加工した新しいロープが必要だ。(凍ったロープの場合は支点ビレイより折り返しボディビレイが有効)



3ピッチ目 50m(Yuuki)
ビレイ点から緩傾斜の氷をしばらく登り、最後はバーティカル(むしろ薄被り)を越えて滝上にぬける。50mロープギリギリだった。先行パーティが先に行かせてくれたおかげで完登一番乗りできたが、最後の垂直部は全装備を背負いビレイジャケットを着たまま登った身としては中々厳しく、残念ながら最後はテンションも入ってしまう。終了時刻14時。 通常は同ルート懸垂または隣の後尾根経由で取付きに降りるようだが、すでにロープが凍りついており、もし懸垂したら回収不可能になりそう、かつ後続パーティも続々と登って来ているので、しばらくラッセルして中道登山道に合流し、そのまま歩いて下山した。
御在所の氷は久々に登ったが、時期が良かったため素晴らしい氷をクライミングでき、非常に満足できた。ここは近場ながら、夏も冬も楽しめるルートが多く、初級者から中級者まで、様々なレベルにあった課題があるので、岩、氷、それ以外も含めもっと登りに来るべきエリアと思う。





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