乗鞍岳
1998年3月20日〜3月22日
メンバー: 川辺・上原

3月20日 雨のち曇
早朝の松本駅。天気予報通り雨が降っている。スキー場に着いても雨足は衰えない。がらがらのゲレンデで思い切り滑る、という私の目論見は見事に崩れ去った。喫茶店で時間をつぶすが雨は止まない。意を決して雨の中を出発する。無人のゲレンデをとぼとぼと登る2人。他人からはどのように見えただろうか。

すぶ濡れになりながらリフト終点に到着。テントを張り終えて中に入るころには雨が止むという有様。
[タイム] スキー場下(11:20) リフト終点(13:30)

3月21日 晴
6時出発の予定で準備をしていたが、出発間際になって私のバインディングの踵が解放できない。明け方の冷え込みで凍結ししたらしい。しかたなくテルモスのお湯で融かして一安心、と思いきやアイスバーン状態のためにシールが効かない。やむなく最初のピッチはスキーを担ぐ。2ピッチ目からは快適なシール登行といきたいところだが、クトーとストックを頼りに位ヶ原まで進む。

樹林限界を過ぎると槍・穂高が雄大な姿を現す。ここからは傾斜が緩くなるのでクトーをはずす。しかし、アイスバーンのため何度となくスリップする。ルートには竹竿が立っているので視界が悪くなっても大丈夫だが、今日はその心配はいらない。ほどなくして肩の小屋に到着。

雪の状態を考えると、ここにスキーをデポして山頂へアタックすることにする。スキー靴では足首が曲がらないので苦労する。1時間ほどで山頂に到着。まさに360度の大展望である。今日は山スキー日和なのか下からたくさんの人が登ってきている。

しばしの休憩の後、肩の小屋へ下る。ここで、秋田・中尾・田中(佐)・蔵田の後発隊と出会う。私は蔵田・田中(佐)の体力を心配していたが、ふたりとも大丈夫のようである。アタックに出かける彼女たちを見送り、私たちは待望の滑降を始める。雪がクラストして回転はしづらいが文句は言えない。これぞ山スキーの醍醐味である。

位ヶ原からは樹林の切り開きを滑る。雪質が悪く、急斜面では斜滑降、キックターンの繰り返しで降りる。テント場手前の急斜面では、ターンに失敗して頭から一回転する始末である。

給水のためにレストハウスまでゲレンデを滑降したが、その滑りやすいこと。自分のスキー技術を棚に上げて喜んでしまった。
[タイム] 出発(6:20) 位ヶ原(7:50) 肩の小屋(9:30) 山頂(11:10) 肩の小屋(12:30)テント場(14:10)

3月22日 晴
昨夜から降り出した雪が10センチあまり積もっている。新雪を滑るのは魅力的だが、昨日の悪戦苦闘に懲りて、今日はビーコン練習とする。
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