乗鞍岳剣ヶ峰〜野麦峠

日時: 2013年4月13日〜14日
メンバー: 吉田、谷岡、佐土原、岩田(真)

4月13日(土)
3:40休暇村駐車場到着、仮眠。眼が覚めるほどの寒さはなく、日の出が早くなり周囲も動き出したので6:00前に起き出す。準備をしているとOBの田口さん登場。どうしてここに?と疑問を投げかけると、次週の十石山に参加予定のためトレーニングしにきたとのこと。気合と行動力の格の違いを毎度痛感させられる。私が首を伸ばしたときにはすでに姿はなかった。程なく古倉さんが登場。岩田会長は行動を共にする予定だったが、これまた私達の準備がまだだったのでお連れの方と先に行っていただく。
出発時-6℃、無風快晴。入山者はピストンなので荷が軽くたて続きに追い抜かされる。位ヶ原を過ぎたあたりから風が出始め、肩の小屋から朝日岳に登って行く人達の小さな姿が苦しそう。
今日は剣ヶ峰を越えなければならないと思うと、滑る楽しみどころではない。そんな憂鬱な気分で歩いていると田口さんが横を過ぎて行く。???。一滑りして登り返しているとのこと、返す言葉が出なかった。稜線に上がると古倉さんが滑降を始めるところだった。風が強く難儀、先は長いぞ、と声をかけられ励まされているのかなんだか、いつもなら付いて行くのになんでこうなるのかな、と思ってしまう。いかんいかん、目標に向かわねば、と気持ちを奮い立たせる。クトーを装着。朝日岳は通過点なので感慨も無く通り過ぎる。会長はピストンなのでここでスキーをデポ。剣ヶ峰頂上では田口さんが迎えてくれる。が、「じゃあ、僕はここから滑るから」と言い残し姿を消してしまった。単独行の方に、記念旗とともに記念撮影しひと安心。会長はコルに向けて下山、私達も下降点を探す。田口さんのように頂上直下から滑る勇気はないので(佐土原嬢はなんで滑らないの?っていう表情でした)、20m程下った地点から県境尾根を目指し滑り出した。野麦からピストンで滑る場合、県境尾根より西側にある岳谷の右岸(西側)を滑っているが、今回は野麦峠が目的地点なので尾根沿いの谷を滑る。これが意外に広く1枚バーンで、雪の弛みも丁度よく皆にやっと笑顔が見られる。顕著な台地である高天原を目指して約2800mまで下降。こんなに快適なら目的の2500m地点は思ったより早く着けるかと思わせた。ところが・・・。どこでも滑れる和さんが「こんな悪雪初めて」とぼやき、どんな斜面でもかっとばす佐土原嬢も慎重に滑らざるを得ないくらい、最悪な雪質と化した。クラストしたひどいモナカで、落ちたら200〜300m下まで真っ逆さまである。流れ止めをしていなかったので板が外れたら最悪。2650m付近、安全地帯までずらしでトラバースし逃げ込む。樹林帯に平地を求めひたすら板をずらし、約2300m地点に決める。整地するには具合のいい雪質で快適な幕営ができ、夜は味噌煮込み鍋で温もった。翌日の読めない行程のためにため息交じりに就寝。
[コースタイム] 駐車場1590m(7:06) ゲレンデトップ(8:40) 肩の小屋(11:40) 剣ヶ峰3026m(14:00) 幕営地(16:45)

4月14日(日)
「あっ。」と言う佐土原嬢の声で起床。「アラーム消してしまってる」と4:00の予定が4:30。夜中、風が結構感じられたが起きてみるとそうでもなく、空気が乾燥していたこともあって撤収作業がはかどる。樹林だが密でないのでしばらく滑降。順調に進み、7:00、2100mのコルあたりで会長と交信。傾斜が緩いので滑っているようで高度が下がらない。付外しで黙々と進むが時間も着実に過ぎて行く。和さんが地図とコンパス、GPSの3種の神器?!で慎重に行くが、1980m戸蔵あたりからもともと広大な尾根は、樹林が邪魔をしてより区別がつきにくく、遂に約1900m地点で隣の尾根を降りていることが分かり約200m登り返す。再度200m滑降し、板を外しツボで下る。車道に合流、野麦峠の悲しい過去を現す像と乗鞍岳をバックに証拠写真を撮り、約90分道路を歩き通し会長に迎えられた。
[コースタイム] 起床(4:30) 出発(5:50) 番所越1900m(8:00) 1904mピーク手前の鞍部(12:00) 野麦峠(13:00) 野麦峠発(13:20) ゲート(14:45)

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