十石山
2003年2月8日〜10日
メンバー: 寺山・上原

2月8日(土) 晴れ
林道ゲートの駐車スペースがいっぱいで、工事現場の方にことわり上部の除雪終了点近くに駐車する。1480mの鞍部からは急登が始まる。先行のテレマーカー二人(あとで山スキーメーリングリストの高橋さんとわかる)のトレースを借りて登る。今回も湿雪がシールにこびりついて悪戦苦闘する。傾斜がゆるんだあたりで高橋さんらを追い抜き、再び急登にかかる。セバ谷源頭部を右に見下ろしながら稜線沿いに登る。やがて前穂が姿を現し高度を上げたことを実感する。
2300mを過ぎると木々もまばらになり、森林限界となる。ここからはクトーのお世話になる。風が強くなる中、ようやく山頂に到着。360度の大展望だが、長居は無用とばかりに十石小屋に逃げ込む。今晩の宿泊者は二人だけだった。
[コースタイム] 白骨温泉(9:20) 十石山(13:45)

2月9日(日) 曇り後晴れ
未明に寒冷前線が通過し、小屋の入り口がガタガタ鳴る。6時半に起きて準備をするが、視界が悪い上に風も強い。天候回復を待って小屋を出る。待望の滑降、と思いきや上部はクラスト、下部はモナカ雪と、ターンもままならない。ここ10日ほど積雪が無くパウダーは望むべくもない。


疎林を滑る

二度目の登り返しで、小屋の有志で点検に来られた藤田さんと出会い、ルートのアドバイスを受ける。セバ谷源頭は唯一パウダーらしさが味わえた。
続いて北面を滑る。吊尾根を正面に見ながらの滑降は最高のはずだが、クラストした雪に手こずる。


上部のクラストした斜面を滑る


北斜面より吊尾根を臨む

今晩の宿泊者は6人、山スキーメーリングリストの堀米さん、池田さんとで山スキー談義に花が咲いた。
[コースタイム] 滑降開始(9:50) 滑降終了(16:10)

2月10日(月) 晴れ
雲海の高度が上がって穂高連峰は上部が見えるだけである。小屋を片づけて出発する。上部は適度にクラストしていて快適だったが、樹林帯ではモナカ雪に足を取られる。稜線から離れて尾根の北側をトラバース気味に下りる。2000mあたりで稜線に戻る。ここからは斜滑降とキックターンの繰り返しで時間がかかる。1800m付近では雪もゆるみ、まさに春スキー気分。少しばかり滑降を楽しみ、林道にたどり着いた。天候には恵まれたものの、雪質には恵まれない山行だった。
[コースタイム] 十石小屋(8:10) 白骨温泉(10:20)

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