南紀 高田川 内鹿野谷遡行

日時: 2015年11月7日
メンバー: 堀内、メイ、田邊、田中(澄)
天候: 曇り

最初は「暖かい南紀で、1泊2日でのんびり沢登り」の予定でしたが、土曜日の夜中から雨との予報だったので、土曜日の15時30分まで行けるところまで沢を登り、その日のうちに下山することになりました。
内鹿野谷は、遡行図では水車小屋の横から「自然観察道(探勝路)」を歩き、探勝路がとぎれた出合滝で入渓するようになっています。整備された探勝路(普通の道)を、ヘルメットと登攀具をつけて沢靴で歩くのは、場違いで、ちょっと恥ずかしい感じです。どこからでも沢に入れそうなので、出合滝のずいぶん手前のズリ岩(三森嵓の手前)のところから沢に入りました。暖かい南紀の沢といっても、天気が悪い11月だと水は冷たく、口々に「冷たぁ~」と言いながら入渓しました。
三森嵓の基部のCS3Mは釜を泳いで取り付くしかなく、滝も登れそうな感じがしないのですが、堀内さんは偵察すると言いつつヘルメットを外して泳いで行き、そのまま突破してしまいました。さすが!すごい! でも、なぜ、この冷たい水を泳ごうと思うんだろう??? 堀内さんが滝の上からロープを投げてくれましたが、メイちゃんはザックを背負ったままではCS3M滝を登れず、釜を泳いで戻ってきて、まずはザックだけを荷揚げしてもらい、その後、今度は空身で滝の取り付きまで泳いで行って滝を突破しました。左手の壁に、ここを持って登って下さいと言わんばかりのガバがあり、右手・左手と順番に持ち替えれば登れるようです。私はザックを背負って泳いで行き、寒くて力が入らず(?)、持ち替えに失敗して釜に落ち、引き上げてもらいました。田邊君は、荷物を背負って難なく突破しました。
ナマズ口の滝(4M)は、ナマズ渕を泳いで取り付く、登れそうで滑りそうなナメ滝です。堀内さんは、左側の難しそうなところを慎重に登り、田邊君はその後を、2回くらい滑り落ちた後、フリクションをきかせて登りました。メイちゃんと私は、難しいところはやめて、右手側・中央付近の、クラックのある易しめのルートを登りました。滑り落ちても水の中に落ちるだけで危なくないので、暑い日なら左の上級者ルートにチャレンジするのもよいかもしれません。その後の出合の滝は右手を巻き、続く10mと6mの滝・一ツ落滝を巻き、時間も無かったので栂ノ戸滝も巻きました。
そろそろ引き返す時間も迫ってきたので、小屋跡(石垣)から口高田へ通じる木馬道を通って下山しようと木橋を探しましたが見つけられず、適当なところを登って道(自然観察道)に出ました。尾根の分岐を探しながら自然観察道(水平道)を歩き、営林署の小屋を過ぎて、テープのあった分岐から小尾根に入りました。ちょっといやらしい尾根を下り、岩っぽいところを懸垂下降すると水車小屋に続く「探勝路」に出ました。明るいうちに「探勝路」に出れたことが嬉しくて、「ルートファインディング、バッチリですね」と言うと、田邊君が「どこを降りても、だいたい探勝路に行き当たります」と冷静なコメントを返してくれました。秋は日暮れが早いので、探勝路を下る途中でヘッドランプを付け、18時前に水車小屋の広場に着きました。日が暮れるまでに人の道(探勝路)に出れて良かったと、改めて思いました。
水車小屋の広場で沢装備をはずし、雲鳥温泉に入って温まり、雲鳥温泉のすぐ横の、トイレ・屋根付の広場でテントを張って、メイちゃんの鍋料理を頂きました。野菜とキノコたっぷりの鍋で幸せな気持ちになり、次の食担の参考にしようと思いました。
内鹿野谷は、遡行図で入渓地点になっている出合の滝の手前も十分に楽しめるので、次は暑い時期に滝で遊びながら、泊まりでゆっくりと行きたいと思いました。

[コースタイム]
11:10 水車小屋の広場から「自然観察道」を歩く
11:30 ズリ岩(入渓)
12:52「三森嵓 」と「俵渕」の間の木橋
13:25 ナマズ口の滝
14:30 10mと6mの滝
14:50 栂ノ戸滝 40m
15:40 420m木橋の先 沢登り終了。
尾根を下って「自然観察道」に合流し、水車小屋の広場に戻る
17:50 水車小屋の広場

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