剱岳 源次郎尾根

日程: 2018年4月29日~30日
メンバー: Chako

行程
 29日 室堂09:50-剱御前12:00-剱沢テント場13:00
 30日 テント04:10-08:30剱岳山頂-11:20テント12:30-14:10雷鳥沢14:30-15:40室堂


28日の夜行バスで富山へ向かう。数日仕事でバタバタ残業もあり、案の定バス乗る前にヘルメットを忘れたことに気付くが行くしかない。

29日早朝、富山到着。チケット売り場は長蛇の列で、ケーブル予約も1時間以上まちで購入。立山でたっぷり時間があったので、①ヘルメットのレンタル二日で1680円(延長1日540円)、②大日方面の称名滝登山道開通5月2日~との情報を得る。8:20のケーブルで出発。室堂9時半過ぎに着き準備。登山提出、警備隊からは剱沢の雪情報はまだない、トイレなし水場なしとのことで50分に出発。好天で暑い、汗をかきながら写真を撮りながら、荷物がいつもより重いので、のんびり歩く。ほとんどがスキー・ボーダー客。雷鳥沢もテントが一杯。トイレと料理を1L補給し剱御前小屋へ向かう。トレースあり、踏みぬきなく、歩きやすく、アイゼンなしストックのみで順調に御前小屋―剱沢へと順調に歩く。御前小屋では、前日から入山しているスキー隊3名と会う。羨ましい~。来年こそは山スキーをしたい。この日は、テントは10張もなく想像以上に静かであった。私は雪のない所が空いていたので、テントを張り、まったりと過ごす。15時ごろから取りつき確認の偵察を行う。戻ってきたメンバーの2人が源次郎とりつき、この日は2パーティいたとのことで情報収集をさせてもらう。16時にはテントにもどり、しっかり夕食をとり翌日に備える。日は長く、夕暮れ時の景色も最高。日が暮れると、テント周りで雷鳥が歩き回っている。雷鳥の鳴き声を聞きながら就寝。

    (剱沢テント場)

30日、3時起床。近くのテントの一人は、出発をした。私は4時10分に出発。夜中思ったより風がきつかったのでテントをつぶして出発。夏道沿いに3つのライトが見えた。昨日の偵察で予定した通り夏道を通らず取り付きに向かう。平蔵谷出合にテントが一つありスキーヤーが一人出発準備しており、3人パーティがルンゼを詰めていた。3人に続き、息が上がらないように、急斜面であるためアイゼンをしっかりきかせて慎重に登る。1時間ほどで雪斜面が終わる。後ろからスキーを担いだ1名に追い越された。3人は前方の岩場にとりついており、そのあとに単独1名、スキーヤー単独1名が続き、私が歩くことになる。1峰まで岩場と雪、スノーブリッジがあるが、難しくはない。岩場も3級程度で岩はぼろいが、短いので問題ない。何より荷物がビバークセット、ロープだけなので軽い。あっという間に1峰頭、ここらの下りも一部バックステップは必要だが想像以上に傾斜が緩く、先行者がステップ切ってあるので不安はなく歩ける。Ⅱ峰の登りは先行者は皆岩場を半分登っていたが、ブッシュを少し漕いだ右の雪面にトレースが見えたので、私は岩は登らず、ちょっと厄介だったが5mほどブッシュつかみ1部足なしトラバースをして、雪面を頭まであるく。岩の方が楽だったかも。Ⅱ峰頭から懸垂地点へ向かう。スノーブリッジの一部3m程だが、岩手前の足場がやばそうで、またいで少しずつ進み、ここに足を乗せるのが一番緊張した。ここを越すと懸垂支点。単独1名が懸垂中で待ち。この単独者3時出発した隣のテントの人だったが、軽量化のため4mmスリングで懸垂していった。3人とスキーヤーはすでに下にいた。待っている間、後ろから1名来る。ロープを貸してほしいと言われ一人なら良いかと思っていたら、しばらくたって2人到着。3人パーティなら回収待ち時間がかかるので、ロープは自分の使ってくださいというと、セットに時間かかるからロープは自分たちの使って先に下りてくださいと言われ、ロープを借りることにする。50mしかなく不安だったが、下にいる人が足りると言ったので、それで懸垂。ぎりぎり足りたが、やはり自分の60mの方がよかったと思う。スキーヤーは、山頂に向かわず板をつけて消えていった。羨ましい。山頂までは単純な雪歩き。8時30分に山頂に到着。山頂には源次郎を登ってきた私ふくめて7名と、他5名山岳警備隊がおり大賑わい。警備隊はのぼってきた人たちに声をかけ、下山ルートの注意など行っていた。ご苦労様です。祠はほぼ雪の下。

  (1峰への登り)  

  (2峰)                              (2峰からの懸垂)
  

平蔵谷は大きなブロックが一つ残っており通過するなら早めに、安全重視なら別山尾根へと警備隊に言われたので、早々に下山開始する。カニの横ばいをすぎ、平蔵谷から下山開始。他の登山者も同じルートを後から下山してきたが、若者は尻セードであっという間に抜かされた。私はのんびり歩いて下山、途中水が出ていたので、おいしい水をいただき補給、剱沢を登り返しテンバには11時20分到着。下山に3時間もかかってしまった。
隣テントの方とお疲れ様の挨拶を交わし、時間がたっぷりあり自分のペースで歩いて疲れていなかったので、私はテント撤収し雷鳥沢へ向かうことにする。

雷鳥沢に到着すると、アルペンルートの最終時間に十分に間に合う時間である。また翌日計画で、大日方面は登山道開通していなければトレースは期待できずで、称名滝最終バスまでに下山できる力が私には無いと判断する。夜行高速バスの予約をして、室堂へ向かうことにする。20分ほど腰を下ろしてしまったのか、荷を背負うと疲れがどっとでて、室堂まで3回休憩しターミナルへ到着。長い1日でした。

(山頂からの景色)
(山頂祠)
(スキー隊)


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