前穂高北尾根

日程: 2015年7月25日~26日
メンバー: 岩田(修)、岩田(真)、吉田、和田、谷岡

7月25日
今回は雪渓も残る夏2日間の日程なので、初日に5・6のコル泊の予定。快晴の天気、上高地から徳沢まではハイキングや観光客も含めたくさんの人でにぎわっていた。今回は、泊地に水場が無いためそれぞれ当日翌朝の食事分と明日までの自分の飲み水分を徳沢の水場でくみ、担ぎ上げる。新村橋へ至る分岐あたりからは人も少なくなり、いつもの山の風景になっていく。クロマメノキやイワナシを食べながら、何パーティかと休憩のたびに追いつ追われつしつつ奥又白池との分岐に到着。ここでザックを下し、奥又白池を見に行った。 既にテントが2つ張ってあり、休憩中に何度か前後になったパーティが到着した。ここをベースにして、明日北尾根を往復すると言う。
再び分岐に戻り、いざ5・6のコルを目指す。ここからは踏み跡の無いガレ場ザレ場のトラバースになる。途中2か所の小さな雪渓は所々スプーンカットが入ったやや硬めの雪で、アイゼンは使用せず、心もとない所は先頭の和さんがブーツやピッケルでカット、ステップを作り通過した。
何か所もザレ場をトラバース気味に登ると、いよいよコルに近づいてきた。最後はほんの2歩ほどのトラバースなのだが、乾いた土がむき出しになった斜面で、滑ったらどこまで落ちるのか…左手に体重を逃がしながら、足を信じて トラバースする。 後から思うと私にとってはこの数歩が今回の核心だったかも!?
見えてからの斜面の登りが長い。既にテントを張っている方が上からのぞいている。分岐から結局2時間ほどかけて本日の泊地に到着。かなり風通しが良く、一番広い場所には既にまったりと落ち着いておられる2人パーティの方がツエルトを張っておられ、私たちが来るのを見てたのか「最後の所悪かったでしょう」と声を掛けてこられた。足元はナイキのスニーカー。奥又白池ベースのパーティーはあそこを往復するのか?もう戻りたくない。私たちは横の少し斜めになっている場所の石をどけ、整地してツェルト2張りを張った。場所柄風を横に受ける形でしか張れなかった。私たちがツェルトを張っている間に5峰に人影が見えザイルをしまう動作をして、こちらに降りてきた。この2人パーティはたまたまナイキのズックの年配男性の知り合いだったようだ。6峰から単独男性。さらに暗くなる頃に最後涸沢から2人パーティが登ってきた。まだ場所あるのと思ったが、みな問題無くテントを張れていた。 大きい方のツェルトで食事をして、分かれて就寝。夜中結構きつい風が吹いていた。

[コースタイム] 上高地6:20発~7:05明神館~8:00徳沢8:20~8:30新村橋~9:25涸沢との分岐11:35奥又白池との分岐~11:50奥又白池12:20分岐に戻り発~12:50雪渓~3:10 5・6のコル

7月26日
暗い中起床、星が出ていたようなので今日も天気に恵まれそうだ。食事をすませツェルトをしまう頃には、ヘッデンが無くても行動出来るくらいの明るさになってきた。
5峰は岩伝いにルートを探しつつ登り、同じようにして4峰を越える。
3・4のコルに到着。昨夕涸沢から登ってきた若者2人パーティが先に取り付いているので、日陰の取り付きを避け、日当たりのいいコルで待機する。ナイキの男性パーティ、単独男性が程なく到着する。単独男性はフリーなので、先を譲りまず和さん・やなぴパーティが出発する。3峰は左のチムニーのルートを取り快適な登りでした。
ロープを付けたまま2峰を登り、ここから懸垂で1・2のコルへ降り、そこでロープをしまってあとは岩伝いに登ると前穂の山頂へ。
先に着いていた和さん・やなぴと合流してしばし撮影タイム。2日続けての快晴で360度のパノラマを満喫する。
[コースタイム] 3:00起床4:30発~5:40 3・4のコル着先発パーティを待ちながら登攀準備6:25 1P開始~2P 6:40~3P 7:05~7:45 4P経て2峰のピーク~8:15前穂頂上8:50下り始め~10:55岳沢水場11:05~13:00河童橋


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