雪崩救助犬講習会

日時: 2004年2月28日
場所: 鳥取県大山 元谷小屋周辺

大阪府山岳連盟主催の第60回冬山講習会の中で、雪崩救助犬の講習会がありました。
「雪崩救助犬JAPAN」のハンドラー前川美奈子さんと救助犬のリーア号(ベルギーシェパード・雌9歳)が雪崩埋没者の捜索・発見のデモンストレーションを、実際に我々の前でやっていただき、また日本の雪崩救助犬の実情、行政及び民間の理解についてなどの話を聞き、いかに日本は世界から遅れているかがよく解りました。例えばゴンドラやリフトに救助犬が乗ることに対しても制約がいろいろあるそうです。日本と外国のスキー場の違いはあると思いますが・・・。

リーア号 ハンドラーの前川さん

現在、雪崩救助犬は全くのボランテイアで活動されており、その活動は非常に厳しいものがあります。我々登山者・山スキーヤーは救助犬活動に対し、もっと理解を示し応援していかなければならないと痛切に思いました。
デモンストレーションについてですが、まず埋没者役の人間を雪に埋め、救助犬の捜索活動開始まで約15分埋めたままの状態にします。というのは埋没者の臭いが雪上に上がってくるのを待つためにです。犬用の小型テントに入って待機していたリーア号が現れ、ハンドラーの前川さんの指示で雪原へ飛び出して行くと、右に左にと時には顔を雪にこすりつけながら探し回ります。

捜索の指示を待つリーア号 捜索をするリーア号

そして1〜2分で埋没場所を見つけ「ここに埋まっているよ!」とリーア号が合図、ハンドラーが目印の旗を立て、そこをみんなでスコップで掘り出し、埋没者を無事救出となりました。
これを人間がビーコンを使って捜索していたら、いくら時間が掛かかるでしょうか?

合図の場所に目印を立てる 目印の下を掘る

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